Vol.2_夏鰹はもちもち

Vol.2_夏鰹はもちもち
by 花時間編集部

こんにちは。

東京・恵比寿で「ほねラボラトリー魚のほね」を営んでいる櫻庭基成郎です。 

第2回は鰹の話しです。

鰹といえば初鰹!が有名ですが、実は夏もとても美味しいのです。南北に長い日本は、同じ魚であっても水揚げされる地域により味わいが異なります。そのうえ、魚の個性も違うものです。

 

春の初鰹は、千葉の館山や勝浦であがる若々しい赤身のサッパリとした鰹。

秋の戻り鰹は、東北の三陸近辺であがる、脂乗りが強く、酸味や渋味の少ない鰹。

夏の夏鰹は、和歌山付近であがる、もちもちとした歯応えで程よい脂の鰹です。

夏鰹といえば、けんけん鰹です。

和歌山のすさみ漁港や串本漁港で「けんけん漁」で釣り上げられた夏鰹は、絶品中の絶品です。ハワイから伝わったという「けんけん漁」。明治時代に日本からハワイへ渡った漁師が、鳥の羽根を使いイカを釣る「擬似餌」を応用し、鰹を狙う漁方にしたのがきっかけとなり、和歌山の漁師に伝わったようです。

けんけんの言葉の由来は、ハワイの「カナカ語」です。けんけんは、鳥の羽根で作ったルアーの事。けんけんと鰹がルアーを取り込む時に跳ねる様から名付けられました。由来も面白いものです。

 「けんけん漁」の一本釣りであがったら、すぐに活〆、氷〆、氷温管理をして、すぐに浜揚げと、素晴らしい速さで市場に出回ります。このスピード感も美味しさの理由のひとつですね。

 

1番美味しい食べ方は、やはり刺身!生姜と茗荷をたっぷり添えて、酒で煎った濃口醤油やぽん酢で、すべて冷やした状態で食べると、夏鰹の旨さが一層際立ちます。


たまり醤油と味醂同割りの漬け地にたっぷりの卸し生姜をあわせ

夏鰹の刺身を5分程漬けにして「丼」や「手捏ね寿司」にすると

たまらない旨さです

 日本料理は旬を味わう料理で一つの料理にも文化と歴史、作り手の思いが詰まっています。その思いの集大成が「おせち」です。おせちの料理一品一品に意味がありその意味を噛み締めながら、年始を家族と祝う華やかな花おせちご用意いたしました。

  花時間の花おせち2026は8月11日(月)より発売です!

by 花時間編集部

春迎えの花おせち

大切な人と迎える新年を明るく、華やかに!