Vol.3_夏の季語といえば鮎

Vol.3_夏の季語といえば鮎
by 花時間編集部

こんにちは。
東京・恵比寿で「ほねラボラトリー魚のほね」を営んでいる櫻庭基成郎です。

今回は鮎の話しです。

夏の川魚といえば、美しい姿形の鮎を思い浮かべる方が多いと思います。春は「若鮎」、夏は「鮎」「鵜飼」、秋は「落ち鮎」、冬は「氷魚」と鮎にちなんだ言葉も多く、人気の高さがうかがえます


「若鮎」は骨も柔らかく、塩焼きが最高に美味です。香りも爽やかで品があります。ワタの香りが何とも繊細な優雅さを感じられます



夏の旬のど真ん中の「鮎」。きゅうりのような青い香りは、清流を想起させます。塩焼き以外には、骨とワタを抜き、よく水洗いし、蓼酢や酢橘などと合わせるのもおすすめです。
「背越し」という薄く輪切りにした洗い(淡水魚の刺身)は、若鮎と鮎の狭間くらいの小ぶりな鮎を使います。プツプツとした食感が愉しい逸品です。

「落ち鮎」とは、香りが強く腹には真子を持っている命の終盤のとき。この時期のオスは「焼き干し」に、メスは炊きものや塩焼きなどでいただきます。
じっくり酒だけで子持ちのメスを炊き白醤油とラッキョウで炊いたもの、有馬山椒と炊いた有馬煮など、どれも秋を感じさせてくれる逸品です。焼き干しでひいた出汁は、何とも香り高く、そのまま椀の出汁にしても温かい素麺などのつゆにしても秀逸な味わいが堪能できます。

鮎の一生が季語に読まれるほど、鮎は日本の生活の一部として親しまれていたのです。

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