こんにちは。
東京・恵比寿で「ほねラボラトリー魚のほね」を営んでいる櫻庭基成郎です。
第1回のブログでは、鱧のお話をします。
鱧の旬は夏ですが旬には「走り」「旬」「名残」があります。
つまり、梅雨の鱧は「走り」の鱧になります。
走りの鱧の特徴は、まだ味わいが淡く骨も柔らかく、若々しさが特徴です。
とても生命力がある魚で福井や丹波から京都洛中まで生きたまま運べ、海から遠い洛中でも喜ばれていたようです。

鱧の食歴史も古く縄文時代に遡れます。その頃の食べ方としては出汁として利用されていたようです。現在でも骨や頭を焼き、昆布と共に出汁をひき、しゃぶしゃぶなどのスープなどにします。

今回ご紹介する料理は「鱧と蓴菜のぽん酢浸し」。
骨切りした鱧を一口大にカットし、皮目をしっかりと炙ります。身はサッと炙る程度。熱いうちにカボス果汁、酒、薄口醤油に、鱧のアラを漬けた飲める塩加減のぽん酢に落とします。氷をボールに敷き、ぽん酢に浸した鱧を少し冷やします。器に鱧とぽん酢を張り、蓴菜を添え、針ゆずを添えます。
皮も柔らかく味わいも淡く、この時期の鱧の歯応えを感じていただける料理だと思います。
日本料理は旬を味わう料理で一つの料理にも文化と歴史、作り手の思いが詰まっています。その思いの集大成が「おせち」です。おせちの料理一品一品に意味がありその意味を噛み締めながら、年始を家族と祝う華やかな花おせちご用意いたしました。
花時間の花おせち2026は8月11日(月)より発売予定!