SNSで人気のある写真には共通点があります。それは、写真がきれいなこと。ここでは、自然光を生かして、花が見違えるほど、きれいになる方法を紹介します。
スマホでもきれいに撮れる花の写真、基本の「き」
Q5 説明的な写真からステップアップするためには?
A 写真を撮ったあとに大胆なトリミングを
アレンジ全体ではなく、部分的に寄ってみては? 花を挿した部分にだけ迫ったり、アレンジを縦半分だけにしてみたり。もっと寄って、いちばん素敵な花をクローズアップすると迫力満点な写真になります。周囲に空間を残して撮っておけば、スマホでSNSにアップするときに、いろいろなトリミングが楽しめます。
たとえば…
花だけをトリミング
縦半分にトリミング
Q6 ミニアレンジをおしゃれに見せるには?
A あえて、余白を大きく取ってみましょう
小道具を使わなくても、素敵に見せる方法があります。画面の片側にアレンジを寄せてみましょう。まん中に配置すると平凡な写真も、空間を大きく取り込め、スタイリッシュなイメージにできます。文字加工アプリで、余白にメッセージを入れてもおしゃれです。
思い切り片隅に
真上からの縦位置なら、空間は下に取っても。アートな雰囲気が作れます。
Q7 複数のミニアレンジはどんなふうに並べたら?
A 真上と真横で、並べ方は違います
アングルの特性を踏まえると、ぐっと効果的に配置できます。真横ではアレンジの間隔を変えるほか、前後させて奥行きを生かすことができます。一方、真上のアングルでは、直線に並べたり、あえてバラバラに置いてみたり。配置ひとつで、静と動を演出できます。
真横からの場合
横一列に
仲良しなイメージに。ひとつだけ離して置いても、リズムが生まれて素敵です。
前後させて
いちばん目立たせたいアレンジを手前に。バラ1輪も手前にあることで存在感が。
真上からの場合
一直線に
モダンな印象にするには、縦か横に絞って一列に。片側に寄せてもおしゃれです。
動きをつけて
キャンディがころころと転がったイメージで、間隔はあえて不統一に。
Q8 生活のシーンをうまく写真に取り込むには?
A カメラから遠い位置に家具を入れてみて
ソファやチェストなどを、部分的に画面に入れることで、インテリア写真のようになります。その際、花がしっかり引き立つように、家具は部屋の遠くの位置に。背景をボカせる一眼レフでなくても、遠くにあることで、存在感を弱めることができます。
窓を組み合わせて
ソファだけが遠くに見えるよりも、ぐっとリビングらしく。窓の光も爽やかです。
Step up
レフ板を使って花をもっと美しく!
窓辺での撮影では光は一方向からしか差さず、アレンジの室内側は暗く。そこで活躍するのがレフ板です。「レフレクター(反射板)」の略称で、影になった部分に光を当てる役割。影が解消され、花弁にも透明感が生まれます。
花の味方、レフ板は簡単に作れます
材料
ステンレスボード(白、76×108㎝)、白テープ、定規、鉛筆、カッター
1.ボードを横長に置き、定規を当てて縦半分の位置に鉛筆で線を。線に沿ってカッターで浅く切り込みを。
2 .1の切り込み面の反対側にボードを折ったら、内側の折り目に補強用の白テープを貼りましょう。
3. 開いて立てると、支えなしで自立するレフ板の完成。2枚作るとき、どんな光の状況にも対できます。
逆光とサイド光で使ってみましょう
・逆光の場合
レフ板あり
花びらの重なりがわかるほど、明るく。レフ板は左右に立て、全体の影を解消。
レフ板なし
背後は明るく爽やかなのに、アレンジのカメラ側は暗くなり、花は黒いかたまりに。
・サイド光の場合
レフ板あり
レフ板はアレンジの右側に立てて、光を反射。コントラストが弱まり、軽やかに。
レフ板なし
アレンジの右側が暗い影になっています。光のコントラストがやや強い印象です。
花とスタイリング・柳澤麻衣 撮影・山本正樹