SNSで人気のある写真には秘訣があります。それは、カメラのアングル。花がぐっと印象的になるのは、真上か真横です。アングル別に、花の写真がぐんとおしゃれになる実践的なアイデアをご紹介しましょう。
真横から撮る
このアングルで伝わるのは安定感。アレンジを写した場合は、器とシルエットといった、たたずまい全体を描写できます。
そして、真上からのアングルとの大きな違いは、奥行きのある絵になることです。当然、室内の様子も画面に入ることになります。壁の前か明るい窓を背景にしてみませんか? 部屋の現実的な要素を省けて、きれいな絵作りが楽しめます。スタイリング小道具は、高さがあるものをまず、基本に。家にある、空き瓶でもよいし、本なら積み重ねてみましょう。
バリエーション1_腕に花束を抱えて
【Styling】人が持つだけで、花はぐっと印象的になります。服はベージュのワンピース。シックな黒い壁の前でも、花色を明るく引き立ててくれます。
【Photo】人物を絵に取り込む場合、顔が入ると、そちらに目が行ってしまいます。顎か首から下だけを生かして、花にピントを合わせて撮りましょう。
花材●バラ(アルヌワブラン、ソルファほか1種)
バリエーション2_花を楽しむひととき
【Styling】バスケットいっぱいに花を買ってきて、これからアレンジを。わくわくするそんな時間を、さりげなく置いたハサミと花材が具体的に伝えます。
【Photo】壁を見て。サイドから光が差す場所で撮ると、壁が明るく。窓そのものは入れなくても、室内の状況が伝わる写真になります。窓には白いカーテンを。
花材●バラ(ルワンジェ、ソルファ、アルヌワブラン)
バリエーション3_高さを変えて並べる
【Styling】大小の器にいけ分けるだけでもリズムが生まれます。バラと布はピンクで統一。ピッチャーの下に敷いた黒い本で、甘さを引き締めました。
【Photo】まねるなら、窓から少し離れた壁に向かって撮影を。暗めになりますが、秋から冬にかけての静けさが描写できます。それに、イマドキな感じにも。
花材●バラ(ルワンジェ)
バリエーション4_花のあるスイーツタイム
【Styling】高く積み上げたパンケーキの背後に、アレンジを見せました。ごく自然に花を取り込める方法です。シロップを垂らすのも、SNSでは人気のテクです。
【Photo】ピント合わせは、シロップに決まりです! シロップの細い線とパンケーキ、後ろに置いたバラが引き立つように、シンプルな壁の前で撮影しましょう。
花材●バラ(アルヌワブラン、ファンシーローラ)
バリエーション5_窓を入れてインテリア風
【Styling】窓辺の明るい場所にぴったりなガラス器。奥には青いガラス瓶を点在させ、清涼感を盛り込みました。カップも添えると窓辺でのお茶のシーンに。
【Photo】ガラス器に透明感を出すときは、明るい窓に向かって撮影を。カメラの正面に向く花が暗くならないよう、レフ板で花に光を当てましょう。
花材●バラ(ゴッドシスター)
花とスタイリング・柳澤麻衣 撮影・山本正樹