強さとやさしさを宿す
円筒形

正面からは長方形ですが、上からは円形に見える円筒形。直線と曲線という相反するふたつの性質を持っているため、力強いのに優しいとか、愛らしいのに凛としているなど、花材選びや生け方によって「強さ」×「やさしさ」のかけ合わせが自在に表現できるのが魅力です。
1ストンとした縦長のラインの美しさを生かす
シンプルな縦のラインは、アレンジをすっきりとした印象に。モダンやスタイリッシュという言葉が似合う器です。
2放射状に広がるデザインにするとメリハリがつく
側面がまっすぐなので、角度をつけて挿し、反対の側面に茎先を当てると留まりやすい。広がりのあるデザインに。
3口径の大きさと高さのバランスがよく少量でも素敵に
直線と曲線が織りなす器のフォルムを素直に生かし、少量の花を迎えても。軽やかで伸びやかな印象が際立ちます。
4枝などを高く挿して縦ラインを強調しスケール感を演出
器の縦のラインに沿って枝などを高く伸ばすいけ方は、お手のもの。ダイナミックなアレンジが空間に映えます。
5アシンメトリーなデザインでも凛とした安定感
寸動タイプの器なので、どっしりとした雰囲気です。横に振りだす動きのあるデザインもしっかりと受け止めます。
同じ器に同じ花で。表情は変えられる!
オレンジ系のバラで明るく爽やかなアレンジ。同系色でまとめるなら、大輪とスプレー咲きを組み合わせて。正統派と動きを出したスタイルで、表情の変化を比べます。
溢れだす花々の勢いを感じる華やかな正統派スタイル
円筒形の器を持っていたら、まずいけてみたいスタイルです。ドーム形に花を挿すと、正面はもちろん左右から見ても美しく。リビングの棚上などにもぴったり。大輪バラは正面の手前側に。上の方に挿すと、アレンジが重くなるので気をつけます。
思い切って短く長く!潔さが素敵を作り出す
左右の花の分量や長さに変化をつけると、花材船体のボリュームは同じなのに、一気にカジュアルな雰囲気に。まっすぐ縦長で安定感がある器はどんな花の角度でも受け止めてくれます。アレンジの広がりを意識して、花が醸す躍動感を楽しんで。
器は同じ。花を変えてがらりと変化
シンプルな形だからこそ、どんな花材とも品よく響き合い、飾る場所さえも選びません。洋風な空間にも、和風なシーンにもよくなじむ、使い勝手のよい器です。
ふわふわ感と枝の直線を組み合わせて印象的に
キフジの枝ぶりと、カーネーションの愛らしい重量感。直線と曲線の対比が目を引きます。思い切り高く挿した枝物が美しい器のラインと呼応し、伸びやか。花は上向きに咲き、ボリュームのあるタイプを選ぶと、こんもりとした固まりになり、きれい。
花器の縁を大胆に見せる軽やかなデザインで涼を呼ぶ
角がない花器なので縁をたっぷり見せることで、ゆったりとしたやさしい空気が生まれます。柔らかな蔓性のクレマチスを高く挿し、リューココリネを低くいけてポイントに。少量だからこそ、存在感のある花で、茎が交差する部分を丁寧に隠しましょう。
花・佐々木久満
撮影・栗林成城