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6月は「アジサイ(紫陽花)」。美しい色の移ろいが、この花ならでは!|今月の花

6月は「アジサイ(紫陽花)」。美しい色の移ろいが、この花ならでは!|今月の花

雨雲が低く、たれこめる梅雨時。アジサイ(紫陽花)は、そのうっとうしさを晴らす存在です。この花は七変化。咲き始めの淡い緑色から少しずつ色が変わるから、折々で観察してみて。毬状にふくらむタイプに、平たく、中心に粒々した花が集まるものなど種類はさまざま。花びらに見えるのはガクで、正式には装飾花です。

アジサイ(紫陽花)という名前は、中唐の詩人、白居易が命名したもの。「あづさい」が変化して、こう呼ばれるようになりました。「あづ」は「集」の意味。「さい」は「真藍(さあい)」。青い花が集まって咲く様子を、「集真藍」として表現したのだとか。しかしこれは、紫色に咲く別の花を指してつけた名前だったといわれています。平安時代の学者、源順(みなもとのしたごう)が誤って現在のアジサイ(紫陽花)をこう呼び、それが広まってしまって、今に至るのだそう。アジサイ(紫陽花)に青系が多いのは、原産国・日本の土壌が弱酸性なため。アルカリ度の高い土壌では、色が赤系になります。切り花は、5~7月に国産の花が多く出回り、そのあとは輸入花に。アンティークな秋色アジサイを含めると、ほぼ1年中、手に入るようになりました。

アジサイ(紫陽花)は飾って楽しむのはもちろん、ドライフラワーにしてクラフト素材にすることもできます。生花からドライへと、その移ろいを愛でていけるのも、アジサイ(紫陽花)ならではの醍醐味です。

【今月のアレンジ】
水色、瑠璃色、スカイブルー、コバルトブルー…。さまざまなニュアンスの花たちが、涼しげなハーモニーを奏でています。青一色の、奥深い世界は圧巻! この時季だけの贅沢な色の競演です。*アジサイ6種、ベロニカ、ニゲラ、デルフィニウム、グリーンネックレスなど
花・相澤美佳 撮影・落合里美

季節を感じる暮らしのことば「青梅雨」「糸雨」

6月は、梅雨入りの時季。うっとうしく感じる一方、降り続く雨は人と植物の命を支える、恵みでもあります。梅雨期の長い日本では、雨にまつわることばが、たくさん生まれました。ことばがもつ豊かな響きを味わい、ぜひ、暮らしのなかで使ってみてください。

■青梅雨(あおつゆ)
青葉の頃に、木々をしっとりと濡らす梅雨。梅が青から黄色へと熟す時期に、ひたすら降り続けます。このことばは、新緑に降り注ぎ、青葉を濡らしながら艶々と輝く雨の姿を美しく表現しています。

■糸雨(しう)
しとしとと、糸のように細く降る雨のこと。浮世絵では、細いまっすぐな線で表されています。なかなかに風情がある降り方ですね。一方、最近多い、スコールのような大雨は「銀竹(ぎんちく)」。雲間の太陽に輝きながら激しく降る雨を、銀色の竹になぞらえたそうです。

Profile相澤美佳

『デザインフラワー花遊』チーフデザイナー。ウエディングのフラワーコーディネイトを中心に、デモンストレーション、講演、講師活動など幅広く活躍。洗練されたトータルコーディネイトには定評があり、フラワ...アーティスト詳細を見る


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