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初秋の気配、リンドウのあるティータイム|花のある週末、はじめませんか Vol.8

初秋の気配、リンドウのあるティータイム|花のある週末、はじめませんか Vol.8

こんにちは!「ウィークエンドフラワー」プロデューサーの小川典子です。こちらでは、旬の季節に楽しみたい花の、“長もちさせるハウツー”や“簡単おしゃれなコーディネイトのコツ”をお伝えしていきます。花瓶がなくても大丈夫。少しの花材と身近な雑貨を組み合わせて、家のなかに自分のお気に入りの花コーナーを作ってみませんか??

8月第4週のおすすめは「リンドウ」

8月のウィークエンドフラワー.その4/リンドウ(和名:竜胆、英名:Japanese gentian)
・原産国: 日本、アジア、ヨーロッパ
・主な生産地: 岩手県、秋田県、山形県

やっと涼しくなってきたと、ひと息ついていたら、また暑さがぶり返しましたね。日本列島には台風も次々と接近していて、これ以上災害が増えないことを願うばかりです。

一方、朝夕に差す陽光はもう秋色。リーンリーンと心地よい虫の音にも癒やされます。肌をなでるようにやさしく流れる風が、秋を連れてきてくれるようです。今週は、そんな秋のはじまりにぴったりな花「リンドウ」をチョイスしました。

リンドウは、秋を代表する山野草や薬草として知られる花です。日本は原産国のひとつで、ほぼ全域に生息しています。もともとは野生の花で、群生せずに単独で自生する、孤独を愛する花ながら、晴れている日だけ空に向けて花を咲かせる、という微笑ましい特徴もあります。

8月のお盆の時期は、わずかに花開いて色を楽しむエゾリンドウ系が中心で、秋に入ると花がよく開くササリンドウ系が出回ります。リンドウというと、ラピスラズリのような深く鮮やかなブルーの花がすぐに思い浮かびます。特に切り花で出回るリンドウは、キリっと凛々しい印象がありますね。

最近では色や咲き方のバリエーションが増え、ブルーのほかには、紫系のピンク、白、淡いブルーと白の複色などが人気です。グリーンの葉と、花のコンビネーションが涼やかで、美しい葉もリンドウの魅力のひとつです。

日本一の生産地は岩手県で、全体の6割を占めます。昨今は積極的に輸出もしていて、サムライブルーの花が海外でも活躍しています。

白いリンドウと秋草で癒やしのお茶時間

すがすがしい秋風をまとった、まっさらな白のリンドウに魅かれて、花屋さんから連れて帰りました。合わせた穂は「アワ」。切り花のアワの旬は7月頃なので、もう出回りとしては終盤になります。ほかには、秋の野を感じるようなスモークグラスや、パ二カムなどのグラス系の(草っぽい)グリーンを合わせると、とナチュラルでやさしい雰囲気に。軽やかで明るめのグリーンのほうが、白いリンドウの爽やかさが引き立ちます。

■材料(花材費合計=1000円前後)

●花材(画像下・左から)
アワ/3本
リンドウ「ピュアホワイト」/2本 

●器について
第7回のモカラのアレンジに続き、今回もアジアン雑貨が登場。台湾の問屋街でひと目惚れしたモノトーンのくだものかごを、器に使ってみました。かごの中に収まるサイズのグラスに水を入れ、小分けにカットした花々を小さくあしらいます。かごいっぱいに花を盛らずに、秋の空気を一緒に飾るようなイメージで。抜け感を作ったほうが素敵です。

●コーディネイトについて
リンドウの産地である岩手県の名産品、南部鉄器のティーポットを一緒に。花とポットが同じ土地のものだからでしょうか。テーブルに置いたら、何ともしっくりきますね。花合わせも、テーブルのコーディネイトも、同じような気候で育った植物、同じような住環境や文化で愛されてきた食器や雑貨の組み合わせは、まず失敗がありません。

秋口は、栗のお菓子など美味しい和菓子も楽しみな季節。少し丁寧に温かいお茶を淹れて、リラックスしたいですね。

■3ステップでアレンジ

①バスケットの中に、水を入れるグラスをセットします。

②リンドウの花の節目節目にハサミを入れ、小分けにカットします。リンドウの美しい葉は生かしつつ、水に浸かる部分の葉を取り除いてください。

③かごの中の左右どちらかにグラスを置き、やや放射状になるように小分けにしたリンドウをいけます。短くカットしたアワを、リンドウの合間にあしらえば、できあがり! 真上から見ると、下の写真のようになります。

■長く楽しむコツ
*リンドウは、涼やかな葉も一緒に楽しみたい花。葉色が美しいものを選びましょう。
*エチレンガスの影響に弱いので、線香やタバコの煙、くだものの近くに、リンドウを置かないようにしましょう。
*色が悪くなった花は早めに摘み取り、鮮度保持剤を使用すると長く楽しめます。

漢方薬でもあるリンドウの根は、古来から知られる健胃薬で、現在も利用されています。原産国である中国では、リンドウを「竜胆(りゅうたん)」と呼びます。これは、リンドウの根の苦さを、「竜の肝のように苦い」と例えたことに由来します。洋の東西を問わず、花は古くから美しさを愛でるだけでなく、人間の心身を癒やす薬としても大いに役立ってきました。

初秋の花をさらりとテーブルに飾って、穏やかなに過ごすウィークエンドもいいですね。

ではでは皆さま、花と素敵な週末を。夏のお疲れが出ませんように。
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Produced by WEEKEND FLOWER

Profile小川典子

(一社)花の国日本協議会プロモーション推進室長/フラワーシーンプロデューサー。会社勤めの傍ら23歳から本格的にフラワーアレンジを学び、(株)ワコール、キリンビール(株)の花部門、食品部門のマーケ...アーティスト詳細を見る

この連載について

花のある週末、はじめませんか

週末は花を飾って、季節を感じてみませんか。「ウィークエンドフラワー」プロデューサーの小川典子さんの提案です。花瓶がなくても、旬の花と身近な雑貨で、SNS映え抜群のワンシーンが描けます。