暑さで疲れ気味の夏。日々の料理に、ハーブを積極的に組み込んでみましょう。食欲増進や消化促進、そして、美容によい働きがあるのもハーブの魅力です。
ここでは、気軽にできる5つのアイデアを紹介します。
1.花も入れて美しく。ハーブ氷
ドリンクやワインクーラーに。ポイントは2回に分けて凍らすこと。製氷皿の深さ半分まで注いだ水にハーブを浮かべて冷凍し(下写真)、完全に凍ったら、さらに水を加えて冷凍。これでハーブは氷の中央に。水筒用の縦長製氷皿なら、枝ごと凍らせられます。
2.スープに便利なパセリキューブ
パセリは凍らせておけば、無駄なく使いきれます。キューブ約6個ぶんの目安はパセリ25g程度に対し、水とオリーブオイルは各大さじ2。すべての材料をブレンダーで撹拌したら、製氷皿に移して冷凍庫へ(下写真)。凍ったら冷凍用保存袋に入れて。
3.夏野菜と合わせてピクルスに
エシャレットもディルの風味で、爽やかにいただけます。400㎖の瓶で作る場合、ピクルス液の目安は、すし酢150㎖、純米酢50㎖、塩ひとつまみ。お好みのハーブのほか、ローリエ、鷹の爪、粒こしょうを適量加えます(下写真)。2、3日で食べごろに。
4.ハーブが香る酵素シロップ
果物と砂糖、ハーブを交互に詰めたら、蓋を少し開けておき、毎日数回、底からかき混ぜを。こまかい泡が出てきたら別の容器に移して冷蔵庫へ。2ℓの保存瓶ではオレンジ、りんご計800g、上白糖880g、ハーブゼラニウム、タイム、レモンバーム各適量(下写真)。
5.万能調味料、ハーブソルト
サラダやマリネ、魚のソテーなど、何かと使い勝手のよいハーブソルト。市販のドライハーブ(下写真)なら、手作りよりも簡単です。材料はパセリ、バジル、オレガノ各大さじ1(すべてドライ)、鷹の爪1個、塩小さじ2。材料をすべて混ぜて、ミルで細かくします。
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食欲増進とさっぱり。体調に合わせて
ハーブは2タイプに分けて覚えると、料理に使いやすく。例えば、夏バテ気味の日には、食欲を沸かせるローズマリー。さっぱりといただきたい暑い日には、香りが爽やかなディルというように。難しそうなハーブも身近になります。
これらの活用術を教えてくれたのは、ハーブスタイリスト・山本真衣さん。食をはじめ、暮らしでのハーブの役立て方を紹介する『ハブ ア ハーブ!』を主宰しています。
山本さんは、ストレスから体調を崩したことがきっかけで、ハーブを生活に取り入れ始めました。「納豆にディルを混ぜても案外、おいしいんですよ。ハーブの作用はゆるやかですが、毎日、気軽に使っていくことで、家族の健康も気遣ってあげられます」
こまめに、おいしく摂っていくためにと、保存法や上手な使い回し方にも知恵を絞る山本さん。
「肌も整える働きまであるのですから、頼もしいですよね。パセリキューブは水だけで作っておくと、スムージーにも使えます」
パセリは育てたもののほうが、市販のものより葉が柔らかく、食べやすいとか。自宅で栽培するハーブは約30種だそう。ハーブは比較的、簡単に育てられるので、私たちもぜひ、ハーブ生活を実践してみたいですね。