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ミモザの、上手なドライフラワーの作り方と簡単アレンジ

ミモザの、上手なドライフラワーの作り方と簡単アレンジ

甘い香りの金色の花をほこほこと咲かせるミモザは、ドライフラワーでも根強い人気の花。じつは、はじめてでも、まず失敗しない“ビギナー向けの花”でもあるんです。秘訣と素敵な飾り方を伝授いたしましょう! アドバイスとアレンジは、自身もミモザが大好きという東京・用賀の花店『フルール ド ショコラ』の古賀朝子さんです。ここで、しっかりマスターを!

1.ミモザのドライフラワー作りは難しくはありません

はじめてドライフラワーに挑戦する人でも、ミモザならまず、失敗しない理由。それは、ミモザがそもそも、とても乾燥しやすい花だからなんです。そう、いけたままにしていても、いつの間にかドライになっているくらい…。それって、生花の状態で楽しみたい場合は、ちょっとやっかいな性質ですが、ドライフラワーにしたいなら、むしろ好都合! 

切り花のミモザが、花屋さんに並び始めるのは2月中旬くらいから。3月8日のミモザの日に向けて、どんどん出回り量は増えていき、そのあとは、出回り量はがくんと減ります。入手可能な期間は正味2、3週間…。忘れないようにメモしておいてくださいね!

2.ミモザのドライフラワー、3つの作り方

では、ドライフラワーにするには、どんな方法があるか、作り方も併せて説明していきましょう。多くの花に使われる定番の手法は3つ。「ハンギング法」と「ドライ・イン・ウォーター法」、「シリカゲル法」です。ミモザの場合も同様。ドライフラワーにしたあとの飾り方で、乾燥法を選んでください。

吊るして乾燥させる「ハンギング法」

もっとも定番は、ハンギング法。花屋さんで、よく吊るしていますよね。花を下に向けて吊るすだけなので、初心者にも嬉しい方法です。生花のときのミモザの黄色い色はくすみ、花は縮むものの(どの方法でも同じです)、自然な風合いで干し上がります。ドライにしたあと、スワッグとして楽しむ場合は、この方法で!

ハンギング法に最適なのは、からっとした晴天が続く日。雨が続くときは湿度が高くなり、カビが発生することもあるので避けましょう。

しっかりと乾燥するまでの日数は環境によりますが、1週間ほど。茎がポキッと折れたら完成です。

ハンギング法で必要なもの
・ミモザ
・麻紐 *紐のなかでも茎を傷めません
・ハサミ 

ミモザを吊るす場所
風通しよく、直射日光の当たらない場所を選んでください。

吊るすのに適さない場所は、湯気が立ち込めるキッチンや、バスルームの近くはもちろん、窓辺もNGです。日に当たるうちに色褪せ、きれいなドライフラワーとは呼べないものになってしまいます。

ミモザの吊るし方
問題は、どこにどうやって吊るすかです。悩む人も多いようですね。「スタンドタイプのコート掛け」や「ハンガーラック」を利用してみませんか? 壁に接した状態で吊るすよりも通気性がよく、早く干し上がります。

なお、リースを作ると、はじめから決めているなら、生花の段階で作って、ドライにするのがおすすめです。干し上がってからでは、枝が曲げられないばかりか、花も葉もポロポロと落ちてしまうからです。こんなふうに↓、蔓ベースに吊り下げ用の輪をつけてから、ミモザを挿していってみて。よくしなる細い枝なら、絡めるのも簡単です。

ハンギング法のコツと注意点
ミモザは、5本くらいをひとまとめにして吊るしましょう。たくさん束ねても、ドライフラワーにはなりますが、内側の乾燥が遅くなり、すべてきれいに干し上がらない場合があります。

なお、乾燥するにしたがい、茎からも水分が抜け、細くなります。しっかり縛ったつもりでも、縛り方が緩いと、干している間にするっと花が抜け落ちてしまうことも。茎が細くなるだけでなく、乾燥すると、花はポロポロと落ちやすくなります。落下して、せっかくのミモザが壊れてしまわぬよう、麻紐は、きつく巻きつけましょう。

もっと素敵に楽しむワンポイントアドバイス
乾燥させている間、紐の上からラフィアやリボンを結んでみませんか? 素敵なインテリアとして見せながら、ドライフラワー作りが楽しめます。

ミモザを水にいけて作る「ドライ・イン・ウォーター法」

ふたつめの方法は、アレンジしながら楽しめる「ドライ・イン・ウォーター法」。水を入れた器にいけながら、花からゆっくりと水分が抜けていくのを待つ方法です。自然な色合いに仕上がり、生花のみずみずしさが同時に楽しめてお得かもしれませんね! 

ミモザの鮮やかな色を残す「シリカゲル法」

最大のメリットは、ミモザの生花の色合いをキープできることに尽きます! シリカゲルって、湿気を嫌うお菓子や海苔などのパッケージに入っていますね。そう、あれ! シリカゲルの成分は二酸化ケイ素。表面に微細な穴が空いていて、水分をはじめとする、さまざまな物質を吸着する作用があることから、乾燥剤として使われているんです。

食品に使われていたシリカゲルでも作れますが、まず間違いないのは「ドライフラワー専用のシリカゲル」を使うことです。ネットやショップで販売されていて、使ったシリカゲルは繰り返し使用できます。

シリカゲル法で必要なもの
・ミモザ
・シリカゲル *粉末状のもの。ドライフラワー用が最適
・タッパー
・スプーン
・ピンセットか割り箸
・ハサミ

シリカゲル法のコツと注意点
シリカゲルを用意するときは、ドライフラワー用を選びましょう。ドライフラワー用シリカゲルは、花びらの間に入りやすいよう、さらさらとした粉末状。産毛のような花のミモザには打ってつけなんです! 食品などについているものは粒状のため、乾燥はしても、シリカゲルの粒の跡が残ることがあります。

シリカゲルによるドライフラワーの作り方

①タッパーにシリカゲルを敷きます。目安は底から3㎝ほど。浅く、ムラのある状態では、水分の吸着力が十分に働きません。

②花同士が重ならないようにしながら、ミモザをシリカゲルの上に並べます。

③スプーンなどを使って、ミモザの上にシリカゲルをやさしくかけていきます。

④まんべんなくシリカゲルをかけて、花も茎も完全に見えなくなればOK。しっかりと蓋をして。入れてから2、3日は蓋を開けないこと。

⑤1週間ほどしたら、乾燥しきっているか確認しましょう。シリカゲルをかき分け、ピンセットか割り箸で茎をつまんで取り出してみて。茎を少し折って、ポキッと折れたらできあがり。あとは、タッパーを傾けながら、お皿や新聞紙にシリカゲルをあけて、花が見えたら、ピンセットなどで茎をつまんで取り出します。↓の写真を見て。手前がドライフラワーになったミモザ。左奥の生花のミモザと比べると、花は小さくしぼんだものの、色はあまり変わりません。

もっと素敵に楽しむワンポイントアドバイス
シリカゲル法には、もうひとつ利点があります。それは、生花として飾るときにやむなく間引いた小枝を、ドライフラワーにできること! ↓の写真のように密封ボトルに入れて、飾りながら乾燥させる手もあります。

作り方は以上。

長い茎のまま乾燥させるハンギング法と、ドライ・イン・ウォーター法は、スワッグやリースを楽しみたいときに。

タッパーに入れて作るシリカゲル法は、小さなクラフトを作るときに、と使い分けてみましょう。ポロポロと落ちた花もシリカゲルでドライにしておけば、レジンなどのアクセサリー作りにも生かせます。なお、蓋がしっかり締まる大きな容器があれば、シリカゲル法でも長い茎のまま、ミモザを乾燥させられます。しかし、そのぶん、乾燥剤も大量に…。ちょっと現実的ではありません。

また、買ってきたミモザをいきなりドライフラワーにするのは、もったいないという声も多そうです。そういうときは、生花として水にいけて愛でたあと、“半生”のうちに、ドライフラワーに。切り替え時は、いけてから1週間以内。花を触って、“ポロポロと花が落ちず、花茎(花がついている茎)や葉に弾力があるうち”なら、きれいなドライフラワーになります。試してみて。

3.ドライフラワーに適したミモザの種類と選び方は?

ミモザと呼んではいても、本当の名前は“アカシア”だと知っていましたか? マメ科アカシア属の植物。本来、“ミモザ”とはオジギソウの学名についている名称なのですが、一部のアカシアの葉がオジギソウに似ていることから、そう呼ばれるようになったそうです。

写真↓は、花屋さんに出回る主な品種です。左から、「真珠葉(しんじゅば)アカシア」、「銀葉(ぎんよう)アカシア」、「赤葉(あかば)アカシア」。まん中の銀葉アカシアの葉っぱを見て。オジギソウの葉に、とてもよく似ていますね。一般的に“ミモザ”と呼ばれるのは、この銀葉アカシア。ドライフラワーにしたあと、比較的、花が落ちにくいのは、真珠葉アカシアです。

こちらの写真↓は、金色に輝くような新葉が美しい「金葉(きんよう)アカシア」。ドライフラワーになっても、きれいな葉色を保ちます。

さて、種類がわかったところで、どんな状態の花を選ぶべきでしょう? ドライフラワーにするにしても、少しでも多くの花が咲きほころんだ状態のものを、というのが理想です。写真↓を見て。いずれも銀葉アカシア。選びたいのは右の枝! ふっくらと花が干し上がるんです。左の枝は、乾燥で、咲き切ることができなかった枝。固く、つぼんでいたら、残念ながら、開花することはまず、ありません。

シリカゲル法で乾燥させるなら特に、きれいに仕上がるのは、しっかり咲いた花。ほかの方法でも、そういう枝を選んだほうが、乾燥後も花の粒が大きく、風合いの移り変わりも愛でて楽しめますね。

4.作ったドライフラワーで、おしゃれミモザアレンジ!

きれいに作ったミモザのドライフラワーで、さあ、何を作って楽しみましょう? 気軽にまねられる小さめサイズから、リビングの壁を印象的に飾る大きめサイズまで、素敵なアイデアを紹介します。

その1 ガラスの器に入れて標本風に

花材:銀葉アカシア
まずは、いちばん簡単な飾り方から。透明なガラス器にすっぽりと入れると…植物の標本にちょっと似ていませんか? 葉も含めて、ひと枝のミモザ全体が絵になる飾り方。やっかいなホコリを軽減できるのもメリット。

その2 ワイヤーでつなぐだけ!ミモザガーランド

花材:銀葉アカシア

小分けにしてドライフラワーにしたミモザを、ごくごく細いワイヤーでつなぎました。長いガーランドにしておけば、吊るしたり、掛けたりして、さまざまに楽しめるんです。この写真では、天井から吊るした照明に。シャンデリアみたいで、ロマンティックですね。

その3 美しいのは、ミモザのボタニカルキャンドル

花材:真珠葉アカシア

給水のいらないドライフラワーだからこそ、雑貨とも自由に遊んでみましょう。キャンドルに沿わせたら、リボンで固定。キャンドルにミモザの絵を描くつもりで。こんなふうにアイボリーのキャンドルなら、ミモザの花色と好相性。やさしいイメージのインテリア雑貨に変身です!

その4 きゅっと束ねて、もこもこブーケ

花材:銀葉アカシア、ラグラス

淡い緑色の穂はラグラス。たっぷりのミモザのなかに数本、つんと頭を覗かせて束ねました。もこもことしたテイストの花材同士だから、野原で摘んだかのようなナチュラルな雰囲気が楽しめます。ラグラスは水分が少ない花材なので、フレッシュのまま一緒に束ねても、きれいなドライフラワーになります。

その5 ミモザが引き立つシンプルリース

花材:銀葉アカシア、ユーカリ

素敵ですよね! ユーカリを合わせると、うねるような動きとシルバーがかった色合いで、ミモザがぐんと大人っぽくなります。ミモザはドライになると、花も葉も落ちやすいので、手数の多いリースは生花のうちに作って、乾燥させましょう。

その6 スワッグなら、ワイルドフラワーと一緒に

花材:銀葉アカシア、ゴールデンロッド、バンクシアなど

ミモザはオーストラリア生まれの花! ワイルドフラワーと相性抜群なんです。ちらりと顔を見せる大きな花は、そう、スワッグで人気のバンクシア。ミモザに合わせると、メリハリの効いたスワッグにできます。ここでは、銀葉アカシアのほかに、アカシアをもう1種加えて、動きのあるひと束に。

以上。ミモザの季節に、たっぷりと楽しんでくださいね。

撮影と構成と文・鈴木清子

Profile古賀朝子

『フルール ド ショコラ(Fleurs de chocolat)』オーナー。 1994年よりフローリストとして活動。定期的にヨーロッパに渡り、旬のデザインを吸収するなか、イタリアを中心に活躍す...アーティスト詳細を見る


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