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ミモザのおしゃれな生け方・飾り方。フラワーアレンジで長もちさせるコツ

ミモザのおしゃれな生け方・飾り方。フラワーアレンジで長もちさせるコツ

まだ大気に冷たさが残るころ、まっ先に春を知らせるミモザ。うららかな日差しと明るい希望を思わせることから、この花を心待ちにしている人は多いことでしょう。ミモザを飾るうえで知っておきたい上手な選び方から、いきいきと長もちさせるための水あげのこと、素敵な飾り方まで、東京・用賀のおしゃれな花店『フルール ド ショコラ』の古賀朝子さんに教えてもらいました。

1.鮮度抜群で長もち! アレンジしやすいミモザの選び方

ミモザを飾り忘れないために、まず、これを知っておきましょう。そう、切り花のミモザの出回り時期。2月中旬くらいから花屋さんに並びはじめ、3月8日のミモザの日に向けて、どんどん出回り量は増えていきます。3月8日を過ぎると、出回り量はがくんと減るので、ご注意を! 

3月8日のミモザの日は、世界では、女性の自由と平等を掲げる国際女性デー。イタリアでは、男性から女性へミモザを贈る風習があることから、「ミモザの日」と名づけられたそうです。

そして…、“ミモザ”という名前は、あだ名のようなものなんです。ミモザは、マメ科ネムノキ亜科アカシア属の植物で、正しくは“アカシア”。それなのに、なぜそう呼ばれるようになったのでしょう? ミモザとは、じつはオジギソウの学名に由来する植物名。たくさんの種類があるアカシアの一部が、オジギソウの葉に似ていることから(左右対称に細長い葉がつきます)、そう呼ばれるようになったそうです。混乱しちゃいますね。↓の写真は、花屋さんに出回る主な品種です。左から、「真珠葉(しんじゅば)アカシア」、「銀葉(ぎんよう)アカシア」、「赤葉(あかば)アカシア」。

真珠葉アカシアは、白っぽく、柔らかい卵形の葉が特徴。花屋さんで“ミモザ”と一般的に呼ばれるのは銀葉アカシアで、オジギソウに似たシルバーがかった葉をもっています。赤葉アカシアは、赤銅色の新葉がきれいな品種。つぼみがついていても、咲くことは稀で、葉を楽しむためのアカシアです。

新葉の彩りがきれいな品種には、ほかに「金葉(きんよう)アカシア」があります。

ということで、正しくはアカシアですが、紛らわしいので、以降、ミモザと呼ぶことにします。

さて、本題です! せっかく飾るなら、いちばんよい状態のミモザを飾りたいものですよね。↓の写真のミモザを見くらべてみて。あなたなら、どちらを買いますか?

正解は右のミモザ。つぼみがほころび、“ポンポンみたいな状態の花”がなるべく多くついている花を選びましょう。花が咲いてこそ、ミモザのあの甘~い香りも楽しめるんですよ! ほかの花では、つぼみは鮮度がよい状態かもしれませんが、ミモザは例外です。ゆっくりと開花して、長く楽しめそうだからと、左のミモザを買っても、残念ながら、つぼみのまま終わってしまうことが多々。花の状態をよく見て買いましょう。

ミモザが、固いつぼみのままで終わってしまう原因は乾燥。ふわふわのミモザは、つぼみで摘んでから、「室(むろ)」でじっくりと開花させてから出荷されているんです。

ただ、少しでもほころびかけているミモザさえ選べば、咲く可能性はゼロではありません。裏技は、霧吹きをかけること。そして、暖房の効いていない部屋に置いておくこと。必ず咲くとは限りませんが、試してみる価値はあります。なお、咲き切ったミモザに霧吹きはNG! 花が茶色く変色してしまいます。

乾燥にとても弱いミモザ。ふわふわのミモザでも暖房の効いた部屋に飾ると、日に日に、固くしぼんでいくので、注意しましょう。また、買ってすぐにいけない場合は、新聞紙でくるんで保管するのがよいようです。

2.ミモザを美しく飾るために、準備したいこと

買ってきたミモザは、まず、水あげを行います。花屋さんでもしていますが、自宅でももういちど行ったほうが、花のもちがよくなるんです。

水あげの方法は3つ! 

方法1/脇枝などの細い枝の場合は、手で折ってから。

方法2/手で折れない太さの枝は、ハサミを使って、切り口を十字に深く割ってみて。

方法3/さらに、ハサミの刃がたたないくらいの太さなら、金槌で枝の切り口を叩いて、↓の写真のように繊維をほぐしましょう。その際、テーブルの上で叩くと、天板がへこむので、ベランダなどのコンクリートの上か、レンガの上で行います。

いずれの場合も、水をためたバケツなどをそばに置いておき、すぐに給水させること。あとでいけるときに不要な下葉も、水あげのときに取っておきます。

3.ミモザを飾るときに、必要なアイテムってあるの?

ミモザだからといって、何か特別なアイテムは必要なわけではありません。あえてあげるなら、器。1本だけいけるなら、↓の写真のような「高さのある器」をおすすめします。長い枝のまま飾れ、さらには、口径にゆとりのある器なら、枝が傾き、ミモザの花がふっさりと枝垂れる様子を楽しめます。

4.ミモザが素敵になる飾り方のコツ

いける前に、知っておきたいのは、枝の「切り分け」です。切り分けが上手にできると、1本のミモザから、さまざまなアレンジができるんです!

たとえば↓のような長い枝は…。

途中にハサミを入れるだけで、ミモザが2本になりました!

上の左の枝をさらに切り分けると↓、こんなふうに。小さめの器にもぴったりの丈になり、葉が少ないぶん、ほこほこした花がしっかりと目立ちますね。

ミモザは中心の茎からさらに小枝が伸び、その小枝にも花がつきます。空き瓶などにいけたいときは、こんなふうに小枝ごとにカット! 水に浸かりそうで、やむなく間引いた小枝も生かすことができます。

5.手軽に気軽にフラワーアレンジ。ミモザの飾り方アイデア

ここまで読んだ人は、きっと、ミモザをいけたくなって、うずうずしていそう。飾り方を紹介します! 球根の水栽培用ベースと鳥かご、プレート。雑貨を活用することで、大好きなミモザがおしゃれなインテリアになります。ここでは、もっともミモザらしい銀葉アカシアをメインに提案します!

その1.たわわに咲くミモザの樹を思って

花材:銀葉アカシア、シレネ

ふっくらとほころんだ花からは、甘い香りが漂っています。シンプルにこの花の幸せを感じたいときは、高さのある器にひと枝いけてみましょう。合わせた花材は、枝に寄り添うようにしなる草花のシレネ。淡い緑の花色が、ミモザの花色をさらに爽やかに引き立てます。球根の水栽培のためのガラス器を使うことで、カジュアルな雰囲気で楽しめます。高さを出したいときは、こんなふうに洋書の上にどうぞ。

その2.鳥かごにたっぷりと春の陽光を

花材:銀葉アカシア、真珠葉アカシア、ワックスフラワー

すぐそこの春は、誕生や羽ばたきの季節。鳥かごにアレンジすると、そんなフレッシュなイメージで楽しめます。鳥かごの中に、吸水性スポンジをセットしてからアレンジ。ミモザのつぶらなイエローの花が引き立つように、小花のワックスフラワーを合わせました。淡いイエローの花は、真珠葉アカシアのつぼみ。花がほころんでいなくても、やさしい色合いを添えてくれます。

その3.ビオラも花咲くガーデン風リース

花材:銀葉ミモザ、パンジー、ラケナリア、ニゲラ

ベースは、吸水性スポンジのリースベース。きらきら輝く春の庭を描いてみませんか? 前の項で説明したように、花のかたまりを生かしながら、短く枝をカット。ぐるりと挿したら、ビオラやラケナリアといった、春の小花を加えてみて。挿し方は、庭に生えているかのようにすっくと立たせて。咲きそうにないミモザの枝の先端や葉も織り交ぜることで、ナチュラルなイメージで楽しめます。

では、春こそは、ミモザ日和を! アレンジのときに間引いてしまった小枝も、ジャム瓶などの小さな器にいけて、生かしてあげてください。

ミモザをドライフラワーにしたいときは、こちらを!⇒「ミモザの、上手なドライフラワーの作り方と簡単アレンジ

撮影と構成と文・鈴木清子

Profile古賀朝子

『フルール ド ショコラ(Fleurs de chocolat)』オーナー。 1994年よりフローリストとして活動。定期的にヨーロッパに渡り、旬のデザインを吸収するなか、イタリアを中心に活躍す...アーティスト詳細を見る


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