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コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるのに適した環境。置き場所と冬越しは?

記事 2018/11/29
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるのに適した環境。置き場所と冬越しは?

今ブームのコーヒーは、観葉植物としても人気です。耐陰性があり室内で育てられ、うまく育てれば花と実を楽しむことも期待できます。コーヒーノキ(コーヒーの木)を元気に育てるためには、コーヒーノキ(コーヒーの木)の性質を理解して適した場所に置くことが大切です。ここではコーヒーノキ(コーヒーの木)に適した環境と室内の置き場所の特徴、コーヒー栽培の大敵の葉焼け、季節ごとに適した置き場所と冬超しまで詳しく紹介します。

1.コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと 

コーヒーノキは主に鉢植えの観葉植物として楽しみます。ただし置き場所を誤ると、葉が部分的に枯れたり、下葉が落ちたりして美しい姿が保てなくなり、最悪枯れてしまうことにもなります。植物の性質を理解し、適切な場所に置くことが植物を育てるうえで大切です。適した環境や置き場所について知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。

コーヒーノキの基本データ
学名:Coffea arabica
科名:アカネ科
属名:コーヒーノキ属
原産地: エチオピア
和名:コーヒーの木
英名:Arabian Coffee
生育適温:15〜25℃

艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、樹形が自然に整います。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。また日光不足によく耐えるため、室内で育てる観葉植物として人気があります。本来は日光を好みますが、暑い夏の強い日光に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒーを作って味わうのも十分可能でしょう。

種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかの種類がありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキです。

白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。

2.置き場所の環境を知ることが、適した場所を決める近道

植物を育てる際には、場所ごとの環境や特性を知ることが大切です。室内の置き場について、その特徴や注意点を解説します。

暗すぎる場所
植物は太陽の光を受けて光合成を行い、生育に必要な多くの養分やエネルギーを得ています。そのため肥料不足には耐えることができても、光がないと生育することができません。窓がない暗すぎる部屋やスペースでは、植物を育てるには適しません。

窓際
日光を好む種類には最適です。ただし夏と冬は温度変化が激しいので、注意が必要です。夏の閉め切った部屋の南側や西側の窓際は、すべての植物がすぐに枯れるほどの高い温度まで上昇することが多いです。窓の外側によしずを張ると温度が上昇せず、手間がかかりますが効果的です。それ以外の方法としては、朝だけ日光が当たる東側の窓際か北側の窓際、またはやや薄いカーテン越しの日光が当たる場所に移動してください。冬は窓のすぐ近くの場所は、戸外と同じくらい温度が低下します。厚手のカーテンを間に引くか、寒さに弱い種類は部屋の中央部などに移動してください。

家具や棚の上
冷たい空気は下に沈むため、高い場所は冬の冷え込みが和らぎます。寒さに弱い種類には適した場所です。ただし日光が不足しがちで、目線より高い位置では鉢土の乾燥が見えず、注意が必要です。

部屋の中央部、窓から離れた場所
温度変化が比較的ゆるやかで、冬も冷え込みにくい場所です。ただし日光不足には注意が必要です。また冬は明るくても、夏は光の入射角度が変わり、窓から離れた場所に光が入りにくくなります。

冷暖房機器
冷暖房機の近くや風がよく当たる場所は、植物を置くのは厳禁です。特に暖房の風が当たると1日で枯れてしまいます。できるだけ離した場所に置くのが基本です。

浴室
湿度が高いので、シダなどの空中の湿度を好む種類に適します。ただし造りや環境によっては、冬に温度が低下しやすい場合があるので、注意して下さい。また窓が小さいなど暗すぎる場合は、植物の置き場所に適しません。鉢植えがカビの発生源になりやすいので、ハイドロボールやセラミスなどの人工の土で植えると安心です。

トイレ
窓があれば、窓付近に小~中サイズの植物を置くことができます。種類は窓の向きによって変わります。日光が強い南や西向きの窓なら日光を好む種類、北側や東側なら日陰向きの種類が適します。冬は温度が低下しやすいので、寒さに強い植物を選ぶようにしてください。

3.植物の性質に合った場所を選ぶことが大切です

植物は種類が多く、それぞれに異なった性質を持っています。植物の性質を知り、その条件にあった場所を選ぶようにしましょう。

日照条件

種類によって日光がよく当たる明るい場所を好むものから、日陰を好むものもあります。明るい場所を好む種類を暗い場所に置くと、生育が衰えて株が弱ってしまいます。一方、日陰を好む種類を日光がよく当たる場所に置くと、葉が茶色く焼けたようになって枯れ込む「葉焼け」を起こし、株がひどく傷んで枯れる結果になります。また日光を好む反面、夏の強い直射日光に当てると葉焼けする植物もあります。置き場所を誤ると生育が衰えて鑑賞価値が下がり、最終的には枯れてしまいます。

生育の最低温度

無事に冬越しするのに必要な最低温度も、植物の種類によって異なります。特に観葉植物などは熱帯、亜熱帯が原産のものが多く、冬に戸外に出したままだと枯れてしまう種類が多いです。

植物を耐寒性別におおまかに分けると、暖房の入る部屋で可能な限り保温するタイプ、室内に入れればよいタイプ、戸外でも越冬するタイプがあります。一般によく流通する種類の多くはこの3タイプに属するので、どのタイプに属するか把握するようにしてください。

また生育の最低温度はあくまで植物が枯れない目安の温度で、ギリギリの最低温度では葉が傷んでしまうことがあります。よい状態で冬超しさせるには、最低温度を5℃以上くらい上回った程度の温度を保つようにしてください。

4.コーヒーノキ(コーヒーの木)の栽培地の環境

冬は暖かく、夏は避暑地のよう快適な場所が、コーヒー栽培の理想的な適地とされます。そのような場所では1年中日光によく当たって育ち、実は時間をかけて熟して上質のコーヒー豆となります。

日本でも冬温暖な沖縄や小笠原で、コーヒーノキの栽培が行われています。ただし沖縄など夏に暑くなる地域では、強い日光を遮るために高い木の下などに植えたり、遮光ネットなどを張って栽培されています。ただし台風などの被害も大変なため、生産者は少ないです。

以上のことからコーヒーノキの性質が推測できますが、日光を好む反面、高温時では遮光する必要があります。また冬は暖かい場所に置き、寒さから守るようにします。

5.葉焼けとは? 起こる原因と対処法

人間も日焼けしすぎると皮膚がやけどのようになりますが、植物の葉焼けも基本的には同様です。ただし植物は動けないので、ひどく悪化しやすいです。

コーヒーノキは日光を好みつつ葉焼けも起こしやすいので、コーヒーノキを栽培する上で大きな問題です。葉焼けは夏の気温が高く、風のない日に起こりやすいです。また1日の間では気温が低い朝のうちは比較的問題ないですが、午前11時くらいから午後4時くらいまでに葉焼けが多く起こります。葉焼けを起こさないためには、夏は遮光ネットの下に置くか、朝だけ日光が当たる場所に置きます。

また暑さが特に厳しい地域や風通しの悪い場所では、葉焼けする可能性がさらに高くなります。そのような場合は、60~70%程度の強い遮光下に置くと安心です。

急な移動に注意

涼しい季節でも、暗い場所から急に日光がよく当たる場所に移動すると葉焼けを起こします。3週間くらいかけて徐々に日光に馴らす、順化という作業が必要です。初めは柔らかな朝の日光だけ当てるようにし、徐々に当てる時間を伸ばすようにするとよいでしょう。また日光がよく当たる場所から暗い場所へ移す場合も、同様に少しずつ移動したほうがよいです。急に移動すると激しい環境変化で株が弱り、葉が落葉することがあります。

6.コーヒーノキ(コーヒーの木)の季節ごとの置き場所

コーヒーノキは、季節ごとに適した置き場が変わります。適した場所に置くことで美しい姿を保ち、トラブルが少なく育てることができます。

温度の上昇とともに新芽が伸びだし、生育期に入ります。冷え込みの心配がない5月以降は外に出してもよいでしょう。日光がよく当たる場所に置きます。ただし急に夏のように温度が上昇する日がある場合は、葉焼けに注意して下さい。

また室内の窓際で光線が強すぎる場合もあります。そのような場合はレースなどの薄いカーテンを引くとよいでしょう。葉焼けしない範囲でよく日光に当てたほうが、花や実がつく可能性が高くなります。

国内のほとんどの地域でも、夏は沖縄などの南国に匹敵する暑さになります。戸外の場合は、遮光下や日差しの弱い朝だけ日光が当たる場所に置いて下さい。風通しの悪い場所や暑さの厳しい場所は、6月から遮光下に置くと安心です。

戸外で鉢をコンクリートなどの上に直接置くと、照り返しで鉢内が高温で蒸れます。台の上など高い位置に置くと照り返しを防ぎ、涼しい環境になります。

室内では南や西側の窓際は、光線が強く気温が非常に上昇しやすいです。朝だけ日光が当たる東側の窓際か、北側の窓際に置くとよいでしょう。

10月になってすごしやすい日が続くようになったら、徐々に日光に当てるようにします。戸外で育てていた鉢植えは、11月までには室内に入れるようにしてください。

7.コーヒーノキ(コーヒーの木)の冬越し。最低温度は?

寒さに弱いので、冬は室内で越冬させます。最低温度は5℃以上で越冬しますが、よい状態で冬越しするには10℃以上に保つと理想的です。室内に入れる際は、害虫類を室内に持ち込まないよう、株全体を葉の裏側までよくチェックして下さい。室内の窓際付近に置き、できるだけ日光に当てるようにすると株が引き締まります。小苗は寒さに弱いので、最低温度を10℃以上に保つとよいでしょう。多少は暗くても、窓際からやや離れた高い位置などに置くと安心です。

監修と構成と文・小川恭弘

監修小川恭弘


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