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コーヒーノキ(コーヒーの木)の肥料の与え方。正しい方法と注意点は?

コーヒーノキ(コーヒーの木)の肥料の与え方。正しい方法と注意点は?

コーヒーは大きなブームとなっていますが、手軽な観葉植物としても人気です。室内で育てるのには最適で、適切に管理すれば花と実を楽しむことも十分期待できます。ここではコーヒーノキ(コーヒーの木)を元気に育てるための肥料について、与え方やタイミング、基礎的な知識まですべて解説します。

1.コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと

植物を鉢植えで元気に育てて楽しむには、肥料を与えることが大切です。ただし肥料の与え方次第では、かえって逆効果になることもあります。肥料について正しく知ることが、植物を育てるうえで欠かせません。肥料について知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。

コーヒーノキの基本データ
学名:Coffea 
科名:アカネ科
属名:コーヒーノキ属
原産地: エチオピア
和名:コーヒーノキ
英名:Coffee
生育適温:15〜25℃

艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、樹形が自然に整います。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。耐陰性があるため、室内で楽しむ観葉植物としてよく育てられます。本来は日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒー作って味わうのも十分可能です。

種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキで、コーヒーブームと相まって人気です。7~8mほどの高さまで成長する常緑の木ですが、剪定に耐えるので生産地では3mほどの高さで栽培されています。

白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。

2.コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるために肥料は必要?

1~2年おきの植え替えを行っていれば、肥料が少なくても観葉植物として育てることができます。ただし芳香のある白い花を咲かせ、赤い実もならせたい場合は、肥料を与えることが大切です。生育期に肥料を適切に与えることで美しい花や実まで楽しめ、コーヒーノキの栽培をさらに楽しむことができるでしょう。

植物の成長に必要な、肥料の三大要素とは

植物が成長する上で必要な養分の中で、特に多く必要で重要なのは、窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K、カリウム)の三大要素です。肥料袋には3つの数字が表示されていますが、窒素とリン酸、カリウムがどの程度含まれているかを表しています。

窒素(N)
茎や葉が成長するために必要な成分であり、葉肥えとも呼ばれます。与えると効果が分かりやすいですが、過剰になると軟弱になって徒長し、病害虫の被害を受けやすくなります。窒素が多い肥料としては油粕があります。

リン酸(P)
花や実をつけるために必要で、実肥えの名があります。細胞が多く増える時期に必要なため、初期成育を促進します。赤玉土はリン酸が効きづらいので、他の用土より多めに施します。

カリ(K)
根肥えといわれ、根の成長を促します。病害虫や寒さに対する抵抗力をつけ、植物が健全に育つために欠かせません。

3大要素以外に必要な栄養

三大要素以外にも、カルシウムやマグネシウム、鉄など、様々な微量元素が必要です。これらが不足すると欠乏症を引き起こし、生育に障害が出ます。自然のサイクルの中では起こることは少ないですが、鉢栽培では植物に吸収されたり、水やりで流れ出て不足することがあります。植替えから時間が経過した株は、欠乏症が起こりやすくなってきます。

3.種類を知ることが、適した肥料選びの近道

肥料は様々なものがありますが、形状や製造由来、効果などで分けることができます。

固形肥料と液体肥料

固形肥料は、粒状や粉状のもの、錠剤などがあります。表面に置くかバラまいたり、土に混ぜ込んで使います。製品によって速効性のものや、長期間効果が持続するなど様々です。液体肥料に比べて効果が持続します。

液体肥料は速効性がある反面、持続性はありません。すぐに生育を促進したい時などに重宝します。水やりするときなどに指定の倍率で薄めて使うタイプ、そのまま与えるタイプなどがあります。またアンプルを土の中にさすタイプもよく流通しており、見た目が目立つのが欠点ですが、持続性があるので手間が省けます。

有機質肥料と化成肥料

有機肥料は動植物など自然由来のもので、動物のふんや骨粉、油かすなどがあります。土の中の微生物に分解されてから植物に吸収されるため、肥料の効果が出るまでに時間がかかります。長所としては、土壌の微生物を増やす働きがあることから、土壌改良効果も期待できます。

化成肥料は、無機質の原料から化学的に合成された肥料です。家庭用肥料では3大要素が用途に応じてバランスよく含まれ、有機肥料と違って匂いが発生しません。ただし有機肥料より与えすぎによる肥料焼けが起こりやすいです。

緩効性肥料

肥料成分がゆっくりと溶け出し、数か月から一年以上にわたって効果が持続します。主に固形の肥料で、すぐに成分が溶けないようにコーティングされていたり、水に溶けにくい成分でできています。鉢や庭に植え付けるときの元肥(もとごえ)や、鉢植えでの置き肥(おきごえ)などに使われます。
有機質肥料のように、微生物によって分解されてから効果が出るのは遅効性肥料と呼ばれます。

活力剤

植物に活力を与えることを目的としており、微量元素やアミノ酸などの他、肥料の三大要素も少量含まれます。ただし三大要素が微量のため、法律上で肥料とは区別されます。生育期に微量元素の補給などのため、肥料と併用して与えるとよいでしょう。
また、植物に元気がない場合に効果があるので、肥料を使うことができないときに活躍します。ただし肥料入りとして三大要素が多く入った活力剤もあるので、間違えて弱った株には使用しないように注意してください。コーヒーノキの綺麗な葉を保つためには、適度に使ったほうがよいでしょう。

4.肥料を与える時期とタイミング

急な冷え込みの心配がない5月頃が、肥料を与え始める適期です。生育期の10月までは肥料を与えるようにしてください。ただし暑さが厳しいと生育が衰え、根腐れなどのトラブルが起きやすくなります。温度が上昇しやすい場所では、夏は肥料を控えたほうがよいでしょう。

植え替えの際、根鉢を崩して根を傷めた株は、1か月後から与えてください。また市販の肥料入りの培養土を植え替えに使った場合も、1~2か月後に肥料を与えてください。

5.コーヒーノキ(コーヒーの木)への肥料の与え方が知りたい

家庭園芸用の肥料には、おおまかな種類や鉢サイズに応じた肥料の量と、効果が持続する期間が表示されています。コーヒーノキも表示通りの規定量を与えるようにしてください。

観葉植物として楽しむ場合は、窒素分の多い観葉植物用の化成肥料が手軽で使いやすいでしょう。花や実も楽しみたい場合は、三大要素が等量含まれる化成肥料や骨粉入り油粕が適します。ただし室内で育てる場合は、有機肥料を使うと害虫や匂いが発生しやすいので注意してください。

コーヒーノキには2か月程度効く緩効性の肥料がお勧めです。また葉色が悪い株を早く元気にしたい場合は、速効性のある観葉植物用の液体肥料を、1週間に1回与えると効果的です。

落葉するなど調子を崩した株は肥料を与えず、置き肥が残っていたら取り除いてください。秋になって新葉が伸び始めたら再び肥料を与えます。

6.肥料を与えるときの注意点

コーヒーノキは肥料が少なくても観葉植物としては楽しめますが、肥料の与えすぎは失敗の原因になります。購入した鉢植えは肥料が与えられていることが多いので、1か月くらいはそのままのほうが安心です。

肥料をあげすぎると起きる「肥料やけ」とは?

肥料をたくさん与えれば、どんどん効果が上がることはありません。肥料の与えすぎで根の活動が阻害された状態が肥料やけです。根が水分を吸収できなくなることから、葉の縁などが枯れてきます。ひどい場合は用土が湿っているのに全体がぐったりしおれて枯れてしまいます。また葉の縁などが枯れなくても、肥料の多すぎで根が傷んで生育不良を起こしたり、病害虫の発生が多くなります。

肥料焼けは温度が高いときにも、起こりやすくなります。夏は規定量でも肥料やけを起こすことがあるので、注意してください。

7.肥料のよくある失敗例は?

間違えると、せっかく肥料を与えても効果がないどころか、枯らしてしまうこともあります。ありがちな失敗例を参考にしてください。

弱っている株、生育を停止している株に肥料は?

生育期間中にも関わらず元気がなく葉が落ちているような株や寒さで生育を停止している株には肥料を与えてはいけません。特に葉が落ちて弱っているような株は、根が傷んでいることが多いです。そのような株に肥料を与えると、根がますます傷んで逆効果になり、最悪の結果として枯れてしまうこともよくあります。

表示をよく読まなかった

家庭用の肥料の中にも、半年から1年近く効果が持続する肥料があります。そのような肥料を1~2か月に1回与えると、肥料が多すぎて肥料やけを起こします。意外と初心者がやりがちな失敗なので注意して下さい。必ず肥料の表示をよく読み、正しく理解して使うことが大切です。

監修と構成と文・小川恭弘

監修小川恭弘


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