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クレマチスのおしゃれなアレンジ・飾り方、アイデアまとめ18選

クレマチスのおしゃれなアレンジ・飾り方、アイデアまとめ18選

初夏の庭を軽やかに彩るクレマチス。「蔓性植物の女王」ともたたえられ、咲き方の多彩さとやさしげな風情が好まれています。旬は5漢月ですが、切り花は種類にもよりますが、4~10月と長く出回るようになりました。ここでは、クレマチスの素敵な飾り方を、東京・巣鴨の花店『フィールド』の斉藤理香さんと、東京・下北沢に本店を構える『花弘』の細沼光則さんに提案していただきます。

知っておきたい! クレマチスのこと

初夏の風に気持ちよさそうに揺れる、クレマチス。洋風の印象が強い「蔓性植物」ですが、北半球の温帯を中心に約300種もの原種があり、そのうち3分の1は中国に自生しているんですって。意外ですよね。

そして、大輪の園芸種のルーツにもなったカザグルマ(風車)という品種は、日本が原産地。ほかにも、ボタンヅルやセンニンソウ、ハンショウヅルなど約20種の原種が日本に自生しています。

次の写真は、ひと重咲きのクレマチス。しっとりと絹のように潤う花びらは、本来はガク片ですが、ここでは花びらと呼びます。

花材:クレマチス(マダム・ヴァン・ホーテ) 撮影・山本正樹

世界に目をやれば、園芸が盛んなイギリスでは、蔓性植物の王がバラで、女王はクレマチスといわれるほど。何世紀も前から栽培が行われており、愛されてきました。19世紀になると、日本や中国原産のクレマチスがもたらされ、品種改良が進み、多彩な花色の大輪や八重咲きなどが誕生したそうです。

現在、切り花として出回る品種はじつにバリエーションが豊富。楚々としながらも凛とした表情のひと重咲き、可憐で愛くるしいベル形の花、そして、優雅で艶やかな八重咲き…。指の先ほどに慎ましく咲く花もあれば、手のひらサイズの大輪まで。心をつかんで離さない、クレマチスの気品に酔いしれてみませんか。

クレマチスを、素敵に飾りたい!

クリアなガラス製の器で涼やかに楽しむ

日差しが強くなる初夏は、涼感を誘うアレンジが恋しくなる季節。光や風をすっと通すような軽やかな花びらは、見ているだけでなんとも爽快です。さらに、青やピンクなど、色合いもとっても涼やか。さらに、ガラスの器を使えば、水さえも素敵な演出の小道具になるのです。ガラス器の形やサイズを生かした、初夏にぴったりなアレンジで暑気払いしましょう。

緑を映す水に、青い花を印象的に

花材:クレマチス(ビチセラ・トリカトリ、インテグリフォリア・シード) 花・細沼光則 撮影・山本正樹

丸いガラスの器の水に、周囲の緑が映り込み、なんともやさしい雰囲気です。その水景色に溶け込むように、はかなげに咲くひと重のクレマチスを投げ入れています。繊細な蔓と茎の自然な流れもそのまま自由に生かし、花のあとにつくシードも水中に遊ばせて。日本の伝統色、江戸紫にも似た花色がきりり美しく、すっきりとしたあしらいです。

グラスを並べて透明感をいける、卓上リース

花材:クレマチス(舞姫、アリョヌシッカ、パミアット・セルツァ、ピカソ、ミスアンナ、ロードハーシェル、コンテス・ド・ブウショウ) 花・細沼光則 撮影・山本正樹

透明なカットグラスをいくつも並べて円を作り、クレマチスを挿して作る、シンプルで華やかなリース。ひらひらとしたひと重咲きの小ぶりな花で、ピンクから赤、そして紫の可憐な色のクレマチスだけを集めました。器で高さを出し、蔓の柔らかいものを選べば、アレンジビギナーでも難しくはありません。花と花で支え合いながら円を描いていきましょう。

まるで水中花。自由に戯れる、初夏のグラスの景色

花材:クレマチス(踊場、エミリア・プラター、ビチセラ・ハンナ) 花・細沼光則 撮影・山本正樹

透明な大きなグラスのなかに水を少なめに張り、クレマチスを迎え入れましょう。しなやかな蔓を曲げ、花や葉を絡めながら作った、水中花のようなアレンジは、初夏の気分にぴったりです。花や葉が密に絡まるところ、空間を広めに空けたところと、リズムをつけることで、こんなに解放感あふれる仕上がりに。最後に、かわいいつぼみをほんの少し飛び出させます。

まばゆい光と風を受け、きらめく午後の贅沢

花材:クレマチス(サニーサイド、オドリバ、クリスパなど)、スモークツリー 花・斉藤理香 撮影・中野博安

夏の日差しが似合う白いクレマチスは、その名もサニーサイド。ブルーのきらめきが眩しい個性的なカットグラスに身をゆだね、太陽との共演を楽しみましょう。ふわふわと量感たっぷりのスモークツリーが、なんともやさしげです。風に揺れるベル形のクレマチスも可憐で清楚。ふわりと流した蔓の動きが伸びやかで気持ちよく、一服の涼をもたらしてくれます。

花の咲き方(形)に注目したアレンジに挑戦!

クレマチスは、楚々とした印象のひと重咲きがポピュラーな花形です。けれど、新品種が続々登場し、華やかな八重咲きや可憐なベル形などもあります。また、同じひと重咲きといっても、波打つような花びらだったり、ピンと張ったような花びらだったり。どれも個性的なんですよ。花形の魅力を生かしたアレンジで、クレマチスの魅力を味わい尽くしましょう。

夢色にあわあわと咲く、はかなさこそエレガント

花材:クレマチス(フォンド・メモリーズ、エミリア・プラター、ハーグレイ・ハイブリッド、バイオレット・エリザベス)、バラ 花・細沼光則 撮影・山本正樹

花びらの縁としべが紫色を帯びたひと重咲きのフォンド・メモリーズや、ノーブルな八重咲きのバイオレット・エリザベスなど、あわあわとほのかな色に咲く花を集めて重ねました。そんな繊細な花色を、アイボリーの器がやさしく受け止めてくれます。さらに、同系のアイボリーホワイトのバラを脇役にし、クレマチスの気品をさりげなく引き立てて。

ベル形の花顔が寄り添い、楽しくお喋りしているみたい

クレマチス(レペンス、オザワレッド、クリスパ、ミスアンナ、ソシアリス、シード)など 花・細沼光則 撮影・山本正樹

ベル形のクレマチスは、小さいのに1輪ごとの個性が豊かで、存在感があります。ベル形の花だけをクローズアップする感じであしらってみました。少し高さのある器を使い、その縁を隠すようにあちこち向けて挿しながら、バランスよく花顔を寄り添わせるのが、素敵に見せるポイントです。クレマチスにも、こんなに小さくて愛らしい世界があるんですね。

ひゅるりと伸びた枝先の花で、花火の情景を描く

花材:クレマチス(シロマンエ)、テマリソウなど 花・細沼光則 撮影・山本正樹

中心が幾重にも重なる白万重は、切り花でもガーデンでも愛され続ける人気の品種。咲くにつれて淡い緑から乳白色に移り変わっていく時々の表情を、ひとつの器にいけました。鉄線とも呼ばれてきた、その堅い蔓の個性を生かし、器の外にも花が浮かんで咲くように…。まるで花火のような情景です。白万重の花に合わせた球体の花が、ユニークな花留めになっています。

1色で魅せる、大胆でゴージャスなアレンジ

花の形や大きさだけでなく、クレマチスは花色も豊富に揃っています。代名詞とも言える紫の色幅はとても広く、さらには赤、ピンク、白など。色をミックスして楽しむのももちろん素敵ですが、あえて1色だけのアレンジでクレマチスの魅力を存分に味わってみませんか。強い個性がありながら、どこかはかなげな存在感をもつクレマチスを、ぜひ感じてみてください。

花も器もすべてが赤く、潔く

花材:クレマチス(レッド・パール、レッドスター、ニオベ)、ダリア 花・細沼光則 撮影・山本正樹

真っ赤なクレマチス。素直に、赤だけでまとめるときれいさが際立ちます。花も器も同系色にすると、アレンジ初心者でもインパクトのあるアレンジに仕上がるんですよ。ポイントはふたつ。まずは、平たく咲いているクレマチスを選びましょう。そしてもうひとつ。赤い器に、ポンポンと、丸いダリアでこんもり丸いベースを作っておきます。そのダリアの上に、クレマチスをふわりとのせるようにいければいいのです。しべの色やところどころに見える葉が、自然なアクセントに。

木漏れ日の下、白い花がよりいっそう白く澄んで

クレマチス(ダッチェス・オブ・エジンバラ、ホワイトジュエル、アルバ・ラグジュリアンス)など 花・細沼光則 撮影・山本正樹

白いクレマチスといっても、花姿はこんなに多彩。大きさも咲き方も違うけれど、それぞれがナチュラルでノーブルな花ばかり。ほかの花や色を合わせてしまうと、消えてしまいそうな白い花の控えめな存在感が、木漏れ日の下でさらに澄みゆきます。華奢な蔓の動きが躍動感を添え、クレマチスの葉のグリーンとのコントラストが爽やかです。

青紫の気品を豊かに重ねた、色香に酔いしれて

クレマチス(ザ・プレジデント、マルチ・ブルー、キリ・テ・カナワ、ジャックマニー)など 花・細沼光則 撮影・山本正樹

複雑でナイーブな青から紫の陰影を、奥行きを出しながらいけて、初夏の気品を表現しました。白い器を使ったのも計算のうち。花色を邪魔せず、美しさを存分に引き立ててくれるのです。ひと重咲き、八重咲き、横顔の花、うつむいた花、赤く丸いしべ、黄色いしべ…。青から紫の花をこんなに豊かに重ねることがあったかしら、と思うほどの、このうえなく贅沢なあしらいです。

すらりと伸びた脚付きの器がよく似合う

蔓性植物特有の、しなやかな茎の美しさを引き立てるには、高さのある器が重宝します。コンポートのような華奢な脚をもつ器なら、クレマチスの気品と響き合い、好相性です。垂らしたり、絡ませたり。どんな景色を描きましょうか。ひと口に脚付きの器といっても、器の色や大きさなどで、仕上がりの雰囲気は変わります。いろんなタイプでお試しを。

柔らかな初夏の風に遊び、明るく弾んで

クレマチス(モーニングスター、パットコールマン、サニーサイド、マクロペタラマークハミーほか) 花・斉藤理香 撮影・中野博安

甘やかなピンクの大輪、こっくりとした赤紫、鮮やかなクリアブルー、小さなベル形など、多彩なクレマチスを、白のコンポートに果物のように盛り合わせました。光を受けて白く輝く器のきらめきが、花々の美しさをよりいっそう際立たせてくれて。初夏の日差しを味方につける、アイデアです。しなかやか茎を長く生かすことで、風を受けた花顔があちこちに舞い、じつに優雅。

濃紫の神秘的な雰囲気を高める色合わせ

クレマチス(ファイヤー・ワークス、エトワールバイオレット)、ユリ 花・斉藤理香 撮影・中野博安

華やかで神秘的な濃紫色のクレマチス。大胆にオレンジ色のユリに重ね、メリハリのある色合わせはいかが。ワイングラスほどの小ぶりな器でも、色の効かせ方で、こんなにも印象に残るアレンジに仕上げられるのです。さらには、花の形と大きさにも素敵に見せるコツが。クレマチスとユリのように、似たような花形で、サイズの違う花を合わせることで、深く記憶に刻まれます。

黒のコンポートに蔓を絡めてナチュラルに

クレマチス(ミセスケイコ、ソシアリス、クリスパ、スマートイナベル、カイウ)、コアジサイ 花・細沼光則 撮影・山本正樹

いろいろな花色で、同じようなサイズのベル形のクレマチスを集めました。まずは黒いコンポートに吸水性スポンジをセットし、コアジサイでこんもりとしたベースを作っています。そして、ベル形のクレマチスを1本ずつ垂らしたり、横に流したり、絡めたり…。細い葉丸い葉、形の違うグリーンも積極的に使い、ボリュームを出して。多彩な花色が優しく響き合っています。

さりげなく挿すひと枝に満ちる存在感

花材:クレマチス(プリンセス・ケイト、テキセンシス)など 花・斉藤理香 撮影・中野博安

華麗なヴェネチアンガラスの器に、すっとクレマチスをひと枝。野趣あふれる花なのに、気高さも併せもつから、さりげなく挿した瞬間から優美な世界へと誘ってくれます。脇に添えたのは、小さいベル形のクレマチス。器とリンクさせた、赤い色が印象的。風が吹き抜ける窓辺に飾り、贅沢な時間を過ごしましょう。

花1輪に、葉を一種。和の風情で粋に決める

光と風が柔らかい初夏は、花も緑もいきいきと輝いてみえる季節です。ならば、「花1輪+葉1種」というシンプルな組み合わせで、美の本質に迫ってみませんか。クレマチスは、気品にあふれた花なので、1輪でも存在感は十分。お気に入りの花に似合うグリーンを探し、旬を味わいましょう。

ひと重の大輪に、青いモミジ葉を添えて

花材:クレマチス(ヘンリー)、アオモミジ 花・細沼光則 撮影・山本正樹

大輪のクレマチスが1輪。開ききる直前の花びら1枚1枚の張りと、潔ぐ美しいフォルム、そして赤いしべは、心を釘づけにするほどに花の勢いがあります。そんな花の鮮度に負けないよう、初夏に映えるグリーンのひとつ、青いモミジ葉を相棒に選んでみました。1輪で絵になる花だから、そのフォルムを繰り返すような形のモミジ葉との組み合わせはおもしろく、見飽きません。

万重咲きの強い個性をしなやかに受け止めて

花材:クレマチス(ジョセフィーヌ)、笹の葉 花・細沼光則 撮影・山本正樹

八重咲きよりも花びらの重なりが複雑で、魅惑的な万重咲きのジョセフィーヌ。シルバーグレーの中心が時間をかけて少しずつ開き、濃いピンクと淡いラベンダーピンクの覆色のゴージャスな花びらへと、1輪の内で驚くほど表情の変化を見せます。これほどに強く、そして重い花だから、さりげなく、すっと伸びやかに受け止める、青笹がよく似合います。

一生に一度。晴れの日を極上のブーケで迎える

八重咲きの優美な品種や楚々とした風情の品種など、表情豊かなクレマチスは、初夏の花嫁にぴったりの花です。最後に紹介するのは、最高に美しい咲き具合のクレマチスを選んで紡いだ、初々しいエレガントなウエディングブーケ。花合わせや色合わせは、アレンジでの参考にもなりますよ。

ピンクから赤紫の可憐なひと重を緩く束ねて

花材:クレマチス(アラベラ、コンテス・ド・ブウショウ、ビチセラ・テンテル、ジェニー・セダーグレン) 花・細沼光則 撮影・山本正樹

ひと重のなかでも繊細なニュアンスの中輪タイプをふんわりと束ねたブーケ。花びらが波打っている花、覆輪でしべから花びらの縁のグラデーションが印象的な花…。庭に咲いているような大らかな雰囲気が感じられるよう、茎の長さに変化をつけ、花と花の間を緩くとってナチュラルに花を重ねます。高原のチャペルなどによく似合いそう。

純白のブーケに隠した、青いおまじない

花材:クレマチス(マダムバンホーテ、ロコ・コラ、ダッチェスオブエジンバラ、ソシアリス、シード)、アジサイ、アジアンタム 花・斉藤理香 撮影・中野博安

淡い色合いのアジサイをベースに、純白のクレマチスをふんわりと咲かせました。数輪添えた、ベル形の愛らしいクレマチスは、幸せを約束するサムシングブルーです。風に揺れて遊ぶクレマチスシードやアジアンタムが、爽やかに最良の日を祝福してくれるでしょう。ガーデンスタイルに似合う軽やかなブーケのでき上がりです。

クレマチスのアレンジ18選、いかがでしたか。

日本では古くから茶花として親しまれてきた花なので、難しく考えず、まずはお気に入りの1本を飾ってみましょう。1輪をいければ絵になり、たくさんをいければすっと脇役にもなってくれるのが、クレマチス。気負わずに、楽しみながらクレマチスと仲よくなってください。

花・斉藤理香、細沼光則 撮影・中野博安、山本正樹 構成と文・山本裕美

フィールド http://field-flower.net

花弘 https://www.hanahiro-cq.jp


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